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アパレルショップで生き残るための具体的なIT戦略7選【DXの推進】

「アパレルショップで生き残るためにはIT戦略が重要だとわかってはいるけど、何から手を付けていいかわからない…」とお困りではありませんか?

昨今のコロナの影響もあり、アパレル業界はDX(デジタル技術による変革)の推進を求められています。

様々なIT戦略が考えられる中で、店舗(自社)にあった方法でDX化を進めていくことが重要です。

本記事では、20年間イタリアブランド店の店長をしてきた経験を踏まえ

  • アパレル業界がDX化において抱える課題
  • アパレルショップの具体的なIT戦略7選

についてご紹介します。

アパレル業界がDX化において抱える課題2つ

アパレル業界は、他業界に比べてDX化が遅れていると言われています。

その主な原因として、次の2つが考えられます。

①実店舗での試着が必要だという固定観念

実店舗での試着が必要だという固定観念
引用:『アパレルにおけるデジタルトランスフォーメーション(DX)事例紹介

商品の性質上、どうしても「試着」のプロセスを無視することはできません。

そのため、アパレルには実店舗が必須だという固定観念が根強くあります。

ただし現在はAI技術の発展により、ネット上で採寸ツールを導入すれば実店舗を介さず「試着」のプロセスを簡易化することができます。

こういった実店舗依存のマーケティングからいかに脱却できるか、が今後のアパレルショップ経営の鍵となるでしょう。

②アパレル独特の生産の難しさ

アパレルの生産では、

  • 資材を発注する先の生地・資材商社
  • 社内の営業
  • デザイナー
  • 縫製工場

など、多くの人が関わるためコミュニケーションロスや非効率な業務が発生しやすいです。

また従来どおり海外の工場で大量生産をしてしまうと、その分在庫を抱えるリスクも増加するため、大量消費社会でない現代においてはリスクが大きいです。

よって、アパレルの生産におけるめんどくさい部分や非効率な部分を、後述する「在庫管理システム」などのテクノロジーを用いて解決する必要があります。

なぜアパレル業界でDX化が重要なのか

そもそも、なぜアパレル業界でこれだけDX化が推進されているのか、その理由は他にもあります。

①ECの市場規模の向上

ECの市場規模の向上
※青色の棒グラフ=>市場規模(単位:億円)
※オレンジ色の折れ線グラフ==>EC化率(単位:%)
引用:『【2020年版】アパレルECの市場規模と5つの課題をプロが徹底解説

アパレルECの市場規模は年々増加しており、EC化率も19.44%と全産業の平均EC化率の8.08%を大幅に上回っています。

このことからも分かる通り、ネットで服を購入することが当たり前の世の中に変化していくため、それに対応する必要があります。

また「購入ではなく検索のためにアパレルECを使っている」という層も急増しているため、仮にECサイトがなくても

  • アプリの導入
  • SNSでの発信

などは非常に有効な施策です。

参考:『「ファッションにおけるネットとSNSの利用に関する調査」 調査結果概要

②定性的マーケティングへの変化

今までは「DM何通につき何人顧客が来るか」といった、いわゆる”定量的”マーケティングが主流でした。それで十分顧客を呼び込むことができたからです。

しかし現代は、物ではなく体験を求める顧客が増えているため、顧客体験の最大化が求められています。

つまりこれからは、顧客の満足度という定量的には測れない、いわゆる”定性的”マーケティングが主流になるため、ネットを活用し顧客との接点を多く持つことが必要なのです。

アパレルショップの具体的なIT戦略7選

アパレル業界においてDX化が重要であることは、伝わったかと思います。

では次に、アパレルショップにおける具体的なIT戦略を、厳選して7つご紹介します。

①オリジナルアプリの導入

オリジナルアプリを導入することで、

  • クーポンやスタンプカードを簡素化できる
  • カタログやDMをデジタルでいつでも配信できる
  • プッシュ通知で重要なお知らせを個別に送ることができる
  • お店の近くに来たら自動でお知らせすることができる

など、様々なメリットがあります。

スマホユーザーの多くはウェブよりアプリを多く利用するため、店舗(自社)のアプリを持つことは現代において非常に有効なマーケティング施策です。

アプリvsウェブ利用率が高いのはどっち?
引用:『アプリvsウェブ利用率が高いのはどっち?米国では86%がアプリ!

以下は、大手ブランドショップのアプリのアクティブ率(ある一定の期間にアプリやwebサービスを利用しているユーザーの割合)を表にしたものです。

オリジナルアプリの導入
引用:『アパレル業界のオムニチャネル戦略を探る ~人気アパレルブランドの公式アプリを調査

平均して約40%のアクティブ率を誇るアプリは、やはり有効な施策と言えるでしょう。

表には載っていませんが、UNIQLOはAIチャットボットや限定クーポン機能をアプリに導入し、アクティブ率を66.8%まで上げています。

アプリを使うことで顧客との接点が増え、競合他社より優位性を保てるため、アプリをお持ちでない経営者の方はぜひご検討ください。

②ECサイトの活用

ECサイトの成功のコツは、

  • 地道にコツコツと施策を積み重ねる
  • 商品を探しやすく選びやすいサイトを作る

この2つです。これらを守ってさえいれば、効果が出る確率は極めて高いです。

参考:『店舗(自社)ECを伸ばした5社が「重視していること」とは?受賞ショップにインタビュー

成功事例:オンラインフィッティングやECシステムの刷新で、売上高が前年比145%

下着ブランド「BRADELIS NewYork(ブラデリスニューヨーク)」では、Instagramを使ったライブ配信を月2回行う他にも、

  • ビデオチャットを用いたオンラインフィッティングサービス
  • ECシステムを刷新し、実店舗とECのポイントプログラムや購買データ、会員情報の一元化

以上の取り組みを積極的に行い、コロナ禍においても売上を飛躍的に伸ばしています。

成功事例:オンラインフィッティングやECシステムの刷新で、売上高が前年比145%
※ビデオチャットツールを使い、オンラインフィッティングを実施している(画像はデモンストレーションのようす)
引用:『オンライン接客の成功事例!コロナ禍でECを伸ばした「ブラデリス」のオムニチャネルとは

通常ECサイトの客単価は減少するのですが、オンラインフィッティングサービスを利用した顧客の客単価は実店舗とほぼ同じだそうです。

フィッターと話をすることで、商品に対する納得感や安心感が高まり、そのことが客単価にも影響していると考えられます。

③生産管理システムや在庫管理システムの導入

アパレル業界は

  • トレンドに左右されやすく需要予測が困難
  • 服ごとに保管方法を変えなくてはいけないため在庫リスクが大きい

以上のような問題を抱えています。

それらを解決するためには「在庫管理システム」がおすすめです。

在庫管理システムには

  • 受発注機能と連携可能タイプ
  • 販売管理をメインで行うタイプ
  • 製造業界に特化したタイプ
  • EC・通販・小売業界に特化したタイプ

など様々な種類があるため、アパレルに特化したものを選ぶようにしましょう。

またサプライチェーン(製造から消費までの一連の流れ)を最適化しコストを削減することも重要です。

そのためには、sitateruCLOUDなどの「生産管理システム」を使いましょう。

sitateruCLOUDなどの「生産管理システム」
引用:『sitateru CLOUD 生産支援

④SNSでの顧客とのコミュニケーション

InstagramやYouTubeでの発信はもちろん重要ですが、発信だけでなく顧客との接点を多く持つことを意識しましょう。

なぜなら、SNSは顧客との距離を縮め顧客の潜在ニーズを引き出すためにうってつけのコミュニケーションツールだからです。

SNSを使ってユーザーの興味や行動などを分析し、ビジネスに活かすことを「ソーシャルリスニング」と言います。

ソーシャルリスニングができている会社は、顧客が抱えている悩みや思いを汲み取ることができるため、顧客満足度を向上させやすく売上につながりやすいです。

成功事例2つ

大阪のブランドショップ「my clozette」では、発売の1カ月前からInstagramに商品画像を投稿し、顧客の「いいね!」数を参考に価格や販売の可否をギリギリまで検討するという手法で、売上を伸ばしています。

また、女性向けファッションブランド「COHINA」では、身長155cm以下の小柄な女性をターゲット層とし、彼女たちに最適なコーディネートをInstagramやYouTubeに投稿することで、顧客の心を掴んでいます。

2つの事例に共通するのは、一方通行ではない双方向的なSNSの活用です。

⑤バーチャル試着アプリの導入

オンライン上で、まるで本物のように試着できるサービスのことを「バーチャル試着」と言います。

バーチャル試着アプリは

  • コーデを自動で提案してくれるアプリ
  • サングラスに特化したアプリ
  • 動きまで付けてくれるアプリ

など様々な種類があるため、まずは無料のアプリを顧客に導入してもらうのもありでしょう。

大手ブランドである「ZOZO NEXT」や「MNインターファッション」がバーチャル試着アプリ「ALTRM(オルターム)」の実証実験を共同で30日間行うことを発表したため、今後の動向に注目です。

参考:『バーチャル試着アプリをZOZO NEXT、ソフトバンク、MNインターファッションが実証実験

⑥サブスクリプションモデル

売上を安定させるためには、月額課金額に応じてサービスのレベルを変えるなどのサブスクリプションをビジネスモデルに取り込むこともおすすめです。

アパレル業界においてサブスクリプションモデルで成功している会社は、たとえば

  • 新品の服をレンタルできる「メチャカリ」
  • 高級バッグをレンタルできる「ラクサス」

などがあります。

メチャカリでは月額5,800円で新品の洋服を同時に3アイテムまで、ラクサスでは月額6,800円で1ヶ月ブランドバッグを借りることができます。

⑦ITコンサルタントの利用

  • 「やるべきことが多すぎてどれから手を付けていいかわからない…」
  • 「何がDX化の阻害になっているかがピンとこない…」

上記のように感じる方は、ITを活用して企業の課題を解決する専門家であるITコンサルタントを利用するのも手段の一つです。

ただし、ITコンサルタント会社によって得意な業界は異なるため、必ずアパレル業界における実績がある会社を選ぶようにしましょう。

まとめ:迷ったら、低コストかつ効果の高いアプリを導入してみましょう

アパレルショップの具体的なIT戦略は、以下の7つでした。

  1. オリジナルアプリの導入
  2. ECサイトの活用
  3. 生産管理システムや在庫管理システムの導入
  4. SNSでの顧客とのコミュニケーション
  5. バーチャル試着アプリの導入
  6. サブスクリプションモデル
  7. ITコンサルタントの利用

この中でなにか一つ始めるとしたら、オリジナルアプリの導入をおすすめします。

アプリを導入するだけで顧客との接点が増えるだけでなく、紙カタログの廃止など大幅なコスト削減も実現できます。

弊社では、お客様のご要望にあわせてアプリのカスタマイズを承っております。

開発費 初期費用 月額料金
ご自身で制作の場合 0円 初期費用3万+税 アプリ申請(iOS、Android)として 月々/7800+税
弊社で制作の場合 0円 初期費用15万+税 アプリ申請(iOS、Android)として 月々/7800+税
カスタマイズで制作の場合 0円 初期費用200万~+税 アプリ申請(iOS、Android)として 月々/7800+税

お見積りや制作代行なども受け付けておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

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