アパレルショップにおける優良顧客の作り方4選【RFM分析とCPM分析】
売上をもっと安定させたい…とお困りではありませんか?
アパレルショップ経営において売上を伸ばし安定させるためには、優良顧客の育成・維持が必要不可欠です。
一般的に、店舗の80%の売上は20%の優良顧客が作っていると言われており、これを「パレートの法則」といいます。
引用:『CRMの基本と成功に向けたポイントとは』
また、既存顧客はすでに商品を購入しているため、購入への精神的ハードルは低いです。
そのため統計的には、新規顧客を獲得する5分の1のコストでリピート購入してもらうことが可能と言われております。
よってアパレルショップの売上を安定させるためには、新規顧客より既存顧客に対するアプローチを改善していくのが最適です。
引用:『CRMの基本と成功に向けたポイントとは』
本記事では、20年間イタリアブランド店の店長をしてきた経験を踏まえ、アパレルショップにおける優良顧客の具体的な作り方をご紹介します。
アパレルショップの優良顧客を作るためのセグメント分析手法2選
優良顧客を育成するためには、顧客をある指標に従いセグメントする(分類する)必要があります。
なぜなら、顧客と言っても様々な人間がいるため、それぞれに合わせて的確に施策を打っていかないと効果が薄いからです。
ここでは、代表的なセグメント分析手法である
- RFM分析
- CPM分析
の2つを簡単にご紹介します。
①RFM分析
RFM分析とは、「R(Recency)=最終購入日」「F(Frequency=累積利用回数)」「M(Manetary=累積利用金額)」の3軸を元にして顧客の購買行動に得点を付け、直近で最も売上貢献度(R×F×Mの点数)の高い顧客を抽出することに適した分析方法です。
RFM分析を行い売上に最も貢献する優良顧客を抽出し、その顧客のみにアプローチすることで、無駄なコストを抑制した上で効率的に売上を伸ばすことができます。
RFM分析の成功事例
ある高級老舗アパレルメーカーでは、「長年利用いただいている顧客を大切にしたい」という思いがありました。
しかし、ご贔屓の顧客に対し初回のご案内をしてしまい気分を害されてしまうというクレームに、日々悩んでいました。
そこでRFM分析を行い、特にF(購入頻度)とM(購入金額)に注目することでご贔屓の顧客を的確に抽出し、その顧客だけは全店員が覚えるように教育しました。
結果ご贔屓の顧客に対する接客の質が改善され、売上向上につながったのです。
参考:『【顧客分析の第一歩】いまさら聞けないRFM分析の活用方法とは?』
②CPM分析
CPM分析とは「Customer Portfolio Management(顧客ポートフォリオマネジメント)」の略で、
- 購買行動
- 初回購入からの経過日数
- 購入頻度
の3つを基準に顧客層を10パターンに分類し、それぞれの属性に合った施策を行いながら定期的に顧客の育成状況をチェックする分析手法です。
CPM分析はRFM分析と比べて、顧客のステータスを中長期的に定点観測していくため、施策のPDCAを継続的に回していく目的でよく用いられます。
CPM分析の成功事例
とある化粧品会社では、ECサイトの初回客の割合が83%を占めており、ECサイトの一般的なリピート率である「30%」を下回っていることが問題点として挙げられていました。
そこで、初回客をよちよち客に育成するために、商品をカテゴリ別に分けたところ、「商品カテゴリG」を購入したよちよち客の多くが
- 商品カテゴリG
- 商品カテゴリQ
- 商品カテゴリB
を購入していることがわかりました。
その分析結果から、以下の施策を立案し、PDCAサイクルを回すことに成功しました。
- 「商品カテゴリG」を購入した初回客へ、購入後1週間以内にメールで「商品カテゴリQ」「商品カテゴリB」の割引クーポンを配信する
- 「商品カテゴリG」を購入した現役初回客へ、1ヶ月弱後に「商品カテゴリG」「商品カテゴリQ」「商品カテゴリB」の無料サンプルを送付する
参考:『CPM分析とは?顧客分析でECサイトや店舗のリピート率を高める!』
以上のように、アパレルショップで優良顧客を育成していくためには、まずは顧客セグメントを行いそれぞれに合った施策を実行することが必要不可欠です。
アパレルショップの優良顧客を育成する具体的な方法4選
それでは次に、今までの内容を踏まえアパレルショップの優良顧客を育成する具体的な方法を、厳選して4つご紹介します。
①オリジナルアプリの導入
オリジナルアプリを導入することで、以下のような機能を簡単に実装することができます。
- 特典が簡単に作れる「クーポン」
- もう忘れることはない「スタンプカード」「ポイントカード」
- いち早く最新情報を届ける「カタログ」「ニュース」
- お店の雰囲気を体験してもらう「動画ギャラリー」「フォトギャラリー」
- 開封率の高いお知らせ「プッシュ通知」
- 近くに来たら自動でお知らせ「アクセス」
- ECサイトと連携「ウェブビュー」
たとえば「2回目限定クーポン」を作成することで、初回客からよちよち客への育成率を向上させることができます。
アプリ導入の成功事例
スポーツウェアを中心に提供しているアンダーアーマーでは、アプリを導入することで、
トレーニング動画内でトレーナーが着用しているウェアを視聴後に購入できる導線を設置する
といった工夫を施し、顧客の満足度を高めています。
またセレクトショップを運営する「スマイルズ」という会社では、アルバイトを始めとする従業員に対しアプローチする、という面白い試みで優良顧客の育成に成功しています。
彼らには一般の顧客とは異なるパートナー経験者専用のポイントカードを配布することで、退職したあとでも店に足を運ぶきっかけづくりをしています。
参考:『【顧客ロイヤルティの成功事例】従業員をロイヤルカスタマーにする』
オリジナルアプリを導入することで、クーポン機能を簡単にできるため、こういった施策も実行しやすくなります。
②CRM(顧客関係管理ツール)の導入
ECサイトをお持ちの方で予算に余裕がある方は、CRM(顧客関係管理ツール)を導入することをおすすめします。
CRMを使えば、RFM分析やCPM分析を詳細に行った結果を用いて、
- One to Oneメッセージ配信
- セグメントごとの最適なメッセージ配信
これらの配信効率を飛躍的に向上させ、メッセージ自体の価値を高めることができます。
CRM導入の成功事例
靴を中心に衣料・日用雑貨品等を製造しているヒラキ株式会社では、2016年にCRMの取り組みを開始し、2020年には
- メールマガジン経由の受注件数が昨対比4倍
- LINEの配信数を昨対比1/25に減らしても、LINE1通あたりの売上は10倍
という目覚ましい成果を出しています。
CRMを導入することで、ヒラキ株式会社の担当社員は
「CMやSNSを見てECサイトで初回購買を行い、メールやLINEをきっかけにもう一度ECサイトに訪れてリピート購入していただく」といった、お客様の購買行動の流れを意識することができるようになった。
と発言しており、マーケティングに対する考え方そのものが変化していることに気が付きます。
参考:『LINE料金体系変更・withコロナ需要に柔軟に対応し、メール経由の受注件数が4倍、LINE1通あたりの売上が10倍の成果へ(※昨対比)さらなる躍進を目指したデジタルマーケティングコンサル支援』
③顧客管理ノートの作成
ECをお持ちでない、もしくは予算をあまりかけたくない方は、顧客管理ノートから始めてみることをおすすめします。
2回目の来店から顧客情報をノートに記入し、それを全スタッフに共有します。
記入すべき項目は、以下のとおりです。
- 性別や年齢
- 顔(簡単な似顔絵)と名前
- 購入商品や好みの商品
- 趣味・嗜好
- 同伴者や家族構成
- 誰が担当か
- クレームになりやすい注意事項
あまり細かく書きすぎても大変なので、特に新人スタッフが失礼な対応をしないような情報を網羅することを心がけましょう。
手書きが大変な場合は顧客管理ノート用のタブレットを1台店舗に用意し、エクセルなどの無料アプリを用いて管理するのもありです。
セキュリティが心配な方は、前述の通りCRMの導入を検討しましょう。
④離反行動を起点としたアプローチ
優良顧客は育成するだけでなく、維持することも極めて重要です。
つまり、離反行動(顧客が企業から離れてしまう状態や行動)を予め分析しておき、それを起こさせないように施策を先回りして打っておくことをおすすめします。
アパレルショップにおける離反行動を起点としたアプローチには、以下のようなものが挙げられます。
- クロスセル
- DMの送付
- 顧客アンケートの実施
クロスセル
クロスセルとは、顧客が購入しようとしている商品と別の商品を提案し、購入を検討してもらうことを指します。
たとえばAmazonなどのECサイトでは、「この商品を買った人は、こちらも購入しています。」とよく表示されます。これはクロスセルの代表的な成功事例です。
DMの送付
DM(ダイレクトメール)の送付は、既存顧客に対する最も基本的なアプローチの一つです。
優良顧客を育成するためには、「あなただけ」という特別感を演出するなどの工夫が必要です。
DMには休眠顧客を掘り起こすなどの効果も期待できるため、非常に万能なマーケティング手法です。
紙だと経費が想像以上にかかるため、DMを簡単に送付できるオリジナルアプリを導入することをおすすめします。
顧客アンケートの実施
購入衣服に対する不満を感じた経験のある人は80%以上であるのに対し、それを購入店に直接伝えた割合は30%前後である、という研究結果もあります。
つまり、不満を感じていても直接伝える人は少ないということです。
参考:『アパレルショップにおける顧客満足に関する研究~椙大生とその母親の実態~』
よって顧客満足度を上げるためには、回答しやすい顧客アンケートを積極的に実施し、顧客から寄せられる意見を取り入れていく必要があります。
今はGoogleフォームなどで気軽にアンケートを実施することができるので、まずは無料でできる範囲で始めてみましょう。
まとめ:セグメントに沿ったマーケティングを実施しよう
アパレルショップで優良顧客を育成するためには、まずRFM分析やCPM分析で顧客をセグメントする必要がありました。
そして具体的な手法として
- オリジナルアプリの導入
- CRM(顧客関係管理ツール)の導入
- 顧客管理ノートの作成
- 離反行動を起点としたアプローチ
の4つをご紹介させていただきました。
「何から手を付けていいかわからない…」という方は、ぜひオリジナルアプリの導入から始めてみることをおすすめします。
弊社のアプリを導入すれば、クーポンやポイントカードなどアパレルショップ経営において必要不可欠な機能を簡単に実装できます。
開発費 | 初期費用 | 月額料金 | |
ご自身で制作の場合 | 0円 | 初期費用3万+税 アプリ申請(iOS、Android)として | 月々/7800+税 |
弊社で制作の場合 | 0円 | 初期費用15万+税 アプリ申請(iOS、Android)として | 月々/7800+税 |
カスタマイズで制作の場合 | 0円 | 初期費用200万~+税 アプリ申請(iOS、Android)として | 月々/7800+税 |
オリジナルアプリを導入することで、大幅なコスト削減をしながら優良顧客の獲得が見込めます。
お見積りや制作代行など受け付けておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
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